令和4年3月11日: 東日本大震災トリアージ訴訟を掲載
2018年11月の記事
「エホバの証人輸血拒否で死亡」報道の紹介記事問題
2018年11月15日
患者側で活躍する谷直樹弁護士が,7年前にご自身のブログで,「青森県立中央病院,エホバの証人信者の手術を打ち切り患者死亡」とのタイトルで,以下のようにコメントをしていました。
輸血は拒否しても,血液製剤は拒否していません.血液製剤を使用して手術を続行することはできなかったのでしょうか.
私は最初にこれを見たとき,エホバの証人は人間の体から離れた人間の一部は絶対に受け入れない,と理解していたので,血液から作られた血液製剤を拒否していないというのは筋が通っていない,と思い,ツイッターで,「・・・へ?」とコメントしました。
しかし上記は私の理解不足から来きたもので,エホバの証人の中には,赤い血の輸血はダメだけれども血液製剤は構わないなどと,中途半端な考えを持つ人もいるようなのです。
そうすると,この亡くなられた方も実は血液製剤は拒否していなかったという可能性はあるわけです。実際,拒否していたことを知らないまま「拒否していません」とは書けませんよね。
そうだとすると,谷直樹弁護士はどうしてこの亡くなられた方が血液製剤を拒否していないことを知っていたのでしょうか。報道にはそのようなことは書かれていません。
もっとも考えられることは,記事に登場する息子さんから,谷直樹弁護士が相談を受けていたということになるでしょう。そしてこの事件について,息子さんか谷直樹弁護士がマスコミに情報提供したということになるでしょう。病院がマスコミ取材に応じるにしても,個別の事例について,遺族の了解なしに取材に応じることはできないと思われます。
そうして報道されたものを,自身のブログで,「報道があったので掲載しました」という体(てい)で紹介するやり方はどうなんでしょう。
他にも谷直樹弁護士が受任して,提訴段階で報道があり,敗訴したからなのか判決については報道がないという事例もあり,そのようなマスコミの使い方をするところをみると,一方的だなと感じるところです。できるだけそういう例を掘り起こしていきたいと思っています。