「因果関係がなくても慰謝料を認定できる」そうです

本日東京高裁で傍聴した事例です。事件番号は平成27年(ネ)第3174号。裁判体は富田善範裁判長、武田美和子裁判官、大須賀寛之裁判官です。

高裁で改めてそれなりの審議をして、本日結審するというのですが、裁判所が心証を開示しながら被告側に和解を勧めていました。

裁判所は、「当時に注意義務の水準が存在していたが、被控訴人(病院側)は反論ができていない。ただし因果関係のところは考慮する。」との旨を述べつつ、「最高裁で、『医療訴訟では、因果関係がなくても過失がある場合に責任を認める』という判断が出ている」などと言うのです。

因果関係がない場合の医療側の責任判断についての最高裁の最新の判断は、「当該医療行為が著しく不適切なものである事案について検討し得るにとどまるべきものである」としているのですが、法廷での発言に依る限り、富田裁判長の理解が不十分ではないかとの印象を持ちました。

この心証を今日初めて聞いたいたという被告側の弁護士は、「(患者に)急にショックが来て、万全とはいえなくとも出来る限りのことはした」のであって、これに責任を負わせられるのはかなわないというような内容だったようです。

記録を見てみないことにはなんともいえませんが、東京高裁のこの裁判官の方々の司法水準がどうなのか、判断が著しく不適切ではないのかどうか、よく調べてみたいと思うような事例でした。

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