腰椎圧迫骨折保存療法訴訟

(事件番号平成17年(ワ)第6878号,概略解説,証人尋問メモその1その2その3その4)

証人尋問メモその3

(注:これは基本的に傍聴した際の筆記メモであり,厳密に尋問を書き起こしたものではありません)

原告側意見医 川西昌浩医師に対する反対尋問


被告代理人(鎌倉一輝)
圧迫骨折保存治療の経験は?内容は?
------ 1000例くらい。硬性コルセットとキャスト(ギプス)半々。

軟性コルセットは使うか?
------ 硬性コルセットが間に合わなかった場合に使う。

甲B7号証 下から11~10行目を示す。なぜ硬性コルセットやギプスが必須か?
------ 圧迫骨折で疼痛があれば使う。骨折治療の常識だ。

ギプス,硬性コルセットが必須だということは確立した医学的見解なのか?
------ している。

軟性コルセットはどうか?
------ 使ってはいけないということではないが。

(確立した医学的見解なのではなく)あなたがそう考えているだけでは?
------ そう言われれば反論できない。

所属学会は?
------ 整形外科脊椎脊髄病学会に入っている。

村田裁判長
硬性であるべきか,軟性であるべきかという議論はあるのか?
------ はい。

先生の所属する学会では硬性だと?
------ はい。

被告代理人鎌倉
乙B11号証の,川西医師のラジオKBSでの発言,QアンドAの5問目を示す。
背骨の治療は一般には何をする説明しているか?
------ 安静,鎮静,コルセットの使用など。

ギプス,硬性コルセットは入っていないが。
------ 私が話したのを誰かがまとめているだけで,私は知らない。

軟性コルセットは圧迫骨折治療には?
------ 私の知っている整形外科医師はみんなギプスを巻いて2~3日目で治ると言っている。(私が主張する)セメント注入治療では集中砲火を浴びたが。

軟性コルセットをやっている医師はいないのか?
------ 知らない。軟性コルセットで失敗する例は多い。

乙B1号証417ページ
圧迫骨折治療「軟性コルセットあるいは硬性コルセットを処方して」とかいてあるが,これは見たか?
------ 見た。

乙B2号証235ページ,乙B3~7号証
「高齢者の場合,1週間後から腰部軟性コルセットを装着させて,トイレ動作とか身の回りのことは自分でさせる。」と書いてある。
------ はい。

乙B10号証,793ページ。老人性骨粗鬆患者の新鮮骨折に対し,装具などの外固定材料を使用する医療施設は少数派と書いてある。先生の言っていることと違う。
------ その論文にはそう書いてあるだけで,それがダブルブラインド等で言ってる結論ではないと思う。

先生の方法もそうではないのか?
------ そう言われればそうだが。

先生は,A病院入院当初から,ギプスか硬性コルセットを装着すべきであったと。
------ はい。骨折の患者が痛がっていたら,外固定してあげたら2~3日で治るので,こんな何日も入院しないといけないことは発生していない。

カルテには疼痛は自制内(我慢できる程度)と書いてあるが。
------ 自制内というところと,疼痛の強いところがあった。

乙A2号証53ページ(看護記録)を示す。「忘れちゃうくらい痛くないの」
乙A2号証48ページ(看護記録)を示す。8月9日19時「(軟性)コルセットをつけてから,腰の痛みがとれちゃった。早くコルセットを着ければよかった」,これは読んでいますか?
------ 今見ました。

8月11日「何でもっと早くから(軟性)コルセットをしなかったんだろう。すごく楽なのよ」と書いてある。これらは読んだか?
------ これは読みました。患者さんの言うとおり,何でもっと前からコルセットしなかったんだろうって思った。

先生は激痛を訴えてたという認識だが,こういう記載を見ても,患者さんは激痛を訴え続けたという認識か?
------ 患者さんの家族とかの話を総合すればそうなる。

(あなたの病院の)カルテの記載と違いませんか?
------ そうですね,そこの場所は。

被告病院の保存療法には簡易コルセットの話が出てこないが,簡易コルセットをつけていたという話は知っているか?
------ 7月29日の時点で軟性コルセットを巻くはずだった。(実際には)初めて巻いたのは8月5日になっている。

軟性コルセットには言及していない。結局あなたはカルテ,看護記録を見ていない。
------ そう言われればそうだが…

レントゲン,第11胸椎陥凹の測り方は?
------ 写っているか否かはっきりしないが,中点と中点を結んだ。30号証の下縁。上縁に関しては不鮮明。

甲A22号証(川西意見書)を示す。3住専は書いていなくて,椎体下縁左端,上縁右端を測っていないか?
------ 斜めに写っている。乙30号証の第2腰椎,乙A6,30,32号証の第12胸椎.同じ斜めの角度で測っている。第2腰椎,第12胸椎にも斜めによる変形が出るはず。ところが第3腰椎,第11胸椎,第1腰椎は変形して出ている。右上縁と左下縁では魚椎変形では最陥凹部が捕らえられている可能性もある

乙A6号証(7/5)で,第11胸椎歳陥凹部は18mmか。乙A6,15,25を示す。
------ 乙A6で骨融合は完了している。

乙A25号証。椎体の変化は見られない?この時点では骨融合が完成している?
------ ただ25号証に至って,わずかな変形が進んでいる。それ以降止まっている。

乙A42号証(甲A3号証を拡大したもの)。どこに圧迫骨折があるか?
------ 第11胸椎,第1腰椎,第3腰椎,第4腰椎にある。第2腰椎は上縁に何らかの変化がある。

偽関節はあるか?
------ 重力を取った状態で動体撮影をしないとわからない。1枚の写真だけで即有無がわかるものではない。

武田病院のMRIでは,偽関節はなかった?
------ 偽関節は空隙として写る。

CT乙A42号証。背骨のアラインメントは?
------ 比較的保たれている。第11胸椎,第1腰椎の変形で直線化している。いずれ後湾変形が半年から1年で起こる。

武田病院で新しい椎体の骨折があると説明した?
------ 今痛がっているのは第3腰椎, 第1腰椎,第11胸椎だ,という意味での説明だ。

freshという意味ではないということか?
------ そういう意味ではない。

甲A1,122ページを示す。
------ 平成16年11月27日のMRI。診断のところで freshな圧迫骨折が認められると書いてある。freshじゃなかったんですか?どれくらいの期間?
------ ここのは整形外科の厳密な意味でのfreshではない。「新しい」という意味。

MRIでは freshか oldかわかるか?
------ 光っていたら「新鮮」という。この患者は第11胸椎,第3腰椎で疼痛があるという意味で freshだ。

あなたがセメント注入をしたのはなぜか?
------ 患者が長期に痛がっているから。

長期とは?
------ 半年間(正確には5ヶ月近く)疼痛があったという。生活の質が落ちているからだ。

5ヶ月近く圧迫骨折が遷延する例は多いのか?
------ ある。空洞がなくて疼痛がある方いる。

武田病院では単純レントゲンは撮影しているか?
------ している。

甲A1 122ページを示す。
------ 第11胸椎,第3腰椎,第1腰椎に freshな圧迫骨折。

第4腰椎は?
------ 本当の写真を見ないと何とも。

甲A1 86ページ。透視下で叩打。第2腰椎,第3腰椎,第4腰椎,第11胸椎が疼痛とある。
------ どれが一番痛かったかはわからない。(検査した)医師は伊藤という医師がやっている。多分第1腰椎と第2腰椎を誤認しているのか,あるいは患者がそこを痛がるのかもわかりません。

ただ,圧迫骨折は第11胸椎と第1腰椎と第3腰椎という見解ですね。
------ そうです。

第2腰椎が一番痛いのはなぜ?
------ わからない。

第4腰椎にも痛みがあるということですね?
------ そうです。

すると,そのMRIの画像所見と,あなたの診断と,叩打痛はずれているんですね?
------ 少しずれてますね。

叩打痛というのは,ずれるものなんですね。
------ 叩打痛がずれるというか,その医者が間違った認識をしているのかもしれません。

なぜ透視下で行うのか?
------ セメントを入れるから

叩打痛を確認するためではないんですか?
------ 叩打痛は背中を叩けばどこが痛いかすぐわかる。患者さんに侵襲的な治療行為をするので,レントゲン下で見るのは,最後の確認ということ。

普通はレントゲン下でやらないということでいいですか?
------ そうですね。外来ならその場で背中を触る。

意見書では,叩打痛検査はレントゲン透視下で行う,とあるが。
------ それは,この患者に限ってだが,第4腰椎が陳旧性の骨折なのに,大腿部痛とかお知りの痛みとか,要するに胸腰部移行部の骨折の疑いがある。そういう場合は,第4腰椎以外の骨折だろうということで,それより上を触っていくということになる。

叩打痛はA病院でやったと言うが,それをレントゲン透視かでやらなければならないとあなたが書いてあるのだが。
------ この患者に限っては,4番は明らかに変形しているのに,その痛みとは考えられないので,他の場所が折れている疑いを持ったので,そういう場合はレントゲン透視下でやらないといけないということだ。

レントゲン透視下でやるのと,触診でやっていくのとどう違うか?
------レベルを間違う可能性がある。

それは可能性の問題か?
------ 4番が折れているのか,折れているのが痛いのか,その上が折れているのが痛いのかということを判断するためには,MRIを取らないんであれば透視下で見ないとダメ。MRIなら瞬時にわかるが。

どこの椎体を触っているかは,触ってわからないのか?
------ 大体わかるが,人によって棘突起がくっついていたりしてわからない場合がある。

棘突起がくっついているとか,ちょっとおかしいということはわからないのか?
------ わからない場合がある。

この人は棘突起が付いていたのか?
------ それは全然わかりません。

村田裁判長
叩打痛の確認はレントゲン下でやるという決まりはないわけですか?
------ ない。

本件の場合,レントゲン透視下で叩打痛も確認をしたというだけではないのか?
------ もしこの施設でMRIが取れないのならば,そうして他の骨が折れていないかということを,レントゲン1枚を撮って調べるのでなく,触って確認するということだ。

それは,標準的な治療としてレントゲン下の叩打痛確認をしないとならないということまでは言っていない,と。
------ そういうことはありません。

(セメント注入は)標準的な治療ということですか?
------ いや。

被告代理人鎌倉
原告は圧迫骨折は椎体に関しての癌だと言っている。
------ そういう可能性があるということ。

甲B6号証(川西医師の著作)
7ページ下から4行目では圧迫骨折を4つのタイプに分類している。8ページ7行目では圧迫骨折を3種類としている。矛盾するが。
------ 確かに矛盾している。3種類が正しい。

被告本人
(ここでちょっと面白いやり取り。この訴訟では実際には病院が被告とされており,この最初の治療をした被告医師が直接相手取られているのではない。そのためか被告医師が「質問をしたい」と言うと,村田裁判長が「証人は質問できないので代理人が…」と伝えて制した。しかし被告医師が「いや,本人ですから。私,理事長ですから」と。それで村田裁判長も『ああ,そうか(しょうがないなぁ)』といった反応。「主張ではなく,質問の形式で。手短に要点を質問してください。」と諭す。被告医師はやる気満々。)

圧迫骨折を1000例治療したというが,どこで何例やったのか?
------ 武田病院で10年間でやった。

整形外科外来の腰痛治療,初診の紹介?
------ そうですね。紹介もある。

圧迫骨折,僕なんかギプスでかなり治してるんだけど,進むものは大抵2センチくらいまで,普通腰椎は3センチくらいだと思うんだけど,先生はほとんどの症例が進行はゼロなのか。どのくらいの圧壊率で治ることが多いのか?
------ 症例にもよる。骨,年齢によって違う。一般論としては言えない。

20mmくらいになる方は多いですね?
------ はい。

もう矛盾だらけで訊きたいことはたくさんあるが… MRI,透視下で叩打,信用できるのか。手術の部位と,透視下叩打と,MRIの診断とが全部ばらばらだ。どういう基準で(手術部位を)第11胸椎,第1腰椎,第3腰椎としたのか?
------ 第2腰椎骨折かもと考えたが。治療現場で直接触って最終診断をしている。

(私の初診カルテには詳細が記載がないのが問題だ,と,)カルテの詳細な記載を私には求めているが,武田病院の初診カルテには腰椎レントゲンの記載がないが。
------ それに関しては,今,全然準備してきませんけども,そうすると今,何て言って,分からない。

厚生労働省でセメント固定についての協議の審議録を見たが,最近は偽関節も,それも完全な偽関節に限ってやるべきだという意見が厚生労働省には多いようだ。やたらにやるなということだが。(武田病院でのセメント注入療法に先立って)偽関節との診断がついていないが,なんで動体撮影しないのか? ほとんどの偽関節は,僕はCTでもMRIでも分かると思うが,先生は動態撮影しないと分からないといわれたが,動態撮影しなったのか?
------ この議論,いくらでもやりたいが,これは本件と関係があるのか?

それは治療の必要性があったという損害上の話なので。本件で治療費を請求されている。
------ 今の椎体系性術の適応は,現在日本では認められていない。認定外の治療だが,急性期のこんな5ヶ月間も痛みが取れてない患者に対しては,こういう治療をやっているわけだ。

被告代理人
今の質問は,偽関節の確認はしないのか,ということなのだが。
------ この方は1枚の写真ではどうか分からない。

分からないでやったのか?
------ いや,透視下でわかる。セメントを入れるときに,レントゲン透視下で動態撮影をするのでわかる。

先ほどあなたは,偽関節の診断をするためには動態撮影をしないとならないと言ったが,何で動態撮影をしなかったのかという質問だ。
------ だから術中にできる。患者さんに「曲げてください」とか「背中を伸ばしてください」とか,リアルタイムでできる。

村田裁判長
偽関節か否かは,セメント手術の適応を考える上で重要か?
------ 重要です。ただ,慢性期に至ってだ。この患者においては,ほぼ急性期の治療と考えてやっている。

セメント治療は急性期の治療か?
------ はい。それが日本の放射線科医とか全世界の考え方。欧米の考え方。で,日本の整形外科医は慢性期の偽関節になってるやつに特化せよ,という傾向にある。なので今議論がかみ合わない。

先生は,急性期の治療としてやるべきだと。
------ はい,急性期からやってます。

そういうふうにかんがえているから,ということですね。
------ はい。硬性コルセットとか外固定に失敗して,2~3週間しても痛みが取れなかった場合,迷わずやる。

そういう場合でも,セメント治療をすべきでないという考え方もあるけれども,証人(川西医師)はそれは間違っているということですね。
------ はい。全世界的には,欧米では毎年10万人くらい急性期にやっている。

被告代理人
急性期というのはいつのことか?
------ 欧米なんかでは折れて3日目くらいからでもやる。

あなたのお話では,7月の時点で折れているんですよね。
------ そうです。

そうすると,11月,先ほど5ヶ月近くというが,それは急性期なのか?
------ 急性期になる。

硬性コルセットで疼痛が取れなかった場合。欧米では急性期に対して10万人に行われている。

村田裁判長
疼痛があれば急性期と考えるのか?
------ はい。

被告本人
5月たってもMRIで白く写れば,MRIは6ヶ月で写る,と。要するに急性期というのと陳旧性の意味がすごく幅が広い。普通の整形外科の常識で,いわゆる新鮮骨折,急性骨折,全く異なる話をしているのだが,常識的に考えて3ヶ月,4ヶ月たって偽関節がなくて,急性期という言葉を使うはずがない。本当にそういう学会とかでそういう言葉を使っているのか?整形外科ではありえないことを言っているが。

被告代理人鎌倉
急性期というのは,あなたの言葉では,期間の問題ではないのか?
------ 今言っている意味はそうだ。患者さんが,全然治癒に至らず痛がっているという場合。

新鮮骨折は6週間から8週間くらいという概念は分かってますね。
------ はい。

それをけると陳旧化傾向,あるいはもうちょっとたつと陳旧性となりますね。
------ 完全に骨融合に失敗して偽関節状態になったら,陳旧性ないしは慢性期といいます。

原告の平成16年7月5日の時点での第4腰椎は,陳旧性だったと言っていないか?
------ そう判断している。

それは,骨融合に失敗したということか?慢性期ということか?
------ かなり以前の骨折じゃないかと考えている。

いつの骨折か?
------ それはわからない。無症候のまま骨折している人もいるので。

川西医師の言う「陳旧性あるいは急性,慢性」というのは,一般的な整形外科あるいは脊椎学会での使い方と違うのか?
------ 違うかもしれない。

あなた独自の言葉ですね。
------ 独自というか,患者の骨折が治っていない,例えば6週間で治る人もいれば,半年ぐらいで治らない人もいる。

独自の言葉ということであれば,それでいいです。
------ そうですね。

小野本裁判官(左陪席)
武田病院院は原告は歩いて来て入院したのか?
------ 独歩は無理だった。

退院時は?
------ 一人で歩いて帰った。

2回目の入院時は?
------ 覚えていない。

1回目入院時,ADLの不自由は?
------ 身の回りは自分でできるだろうと考えた。

治療は奏功したのか?
------ はい。

第11胸椎,第1腰椎,第3腰椎骨折の判断について。被告病院の時から(骨折が)続いていると?
------ はい。

レントゲンの見方。脊椎上面下面の外周と,最陥凹部分は,レントゲン下で確実に確定確定できる?
------ できない場合もある。

本件では?
------ 特に第1腰椎は斜めに写っている可能性がある。

ただ,最陥凹部分である可能性もあるので,それを前提に治療を行うべきだと考えるのか?
------ はい。

第11胸椎は?
------ 斜めかもしれない。

MRIは必須というわけではないんですよね?
------ 圧迫骨折はわかる。

被告病院初診時にはMRIは必須だったと考えるか?
------ 部位を確認するには必要だ。

部位の確認は治療には必須か?
------ 必須ではない。私たちのような特殊なセメント治療をやらない限り,これは圧迫骨折しているということで。ただ,下位腰椎が折れているのか,胸腰椎移行部が折れているのかという判断は,これは初診時に触診で分かるので,絶対にMRIが必要ということではない。

大体の部位がわかれば対処できるので,特に必須というわけではない?
------ 必須ではない。

第3腰椎骨折はいつ起きたか?
------ カルテがないからわからない。後方視的に見れば,入院時に新たな骨折の可能性はある。

レントゲンを見ただけでは分からないということか?
------ わからない。

叩打痛が無いと,圧迫骨折の判断は難しいか?
------ ほとんどの場合は診断可能。

初診時に第1腰椎,第3腰椎,第11胸椎の少なくとも一つは圧迫骨折を起こしていた,と?
------ はい。第3腰椎と第1腰椎は疑いがあると思う。特に第3はあったと思う。

レントゲンだけで確実に言うことは?
------ 初診時のレントゲンでは無理だ。

あとは叩打痛などの所見で判断?できるかもしれないということか?
------はい。

レントゲンだけだと8月に起きたと考えるか?
------ 乙A25(8月10日)では第3腰椎圧迫骨折と,第1腰椎はこのレントゲンでは変形は不明。乙A32(9月8日)では第1腰椎変形あり。乙A30(8月31日)は第1腰椎最陥凹部は落ちていると思う。

圧迫骨折に対する治療で,軟性コルセットもありうるか? 相当数やられているか?
------ ある。

硬性コルセットとギプスが多数派なのか?
------ と思う。

松本裁判官
意見書では,レントゲンで変形が見られるのは古い骨折で,新しい骨折意ついては早期のレントゲンでは分からないということを書いているが,新しい骨折が早期のレントゲンで分からないのは,変形が少ないからということか?
------ そう。

とすると,レントゲンのみで圧迫骨折の有無を診断するには,時点の異なるものを比べて判断するということか?
------ そう。

初診患者で,どこに新しい骨折があり,古い骨折があるかを判断するのはMRIか?
------ はい。

意見書では,新しい骨折があれば疼痛が強い,と書かれているが,それはなぜか?
------ 骨折すると骨膜が疼痛の原因になる。圧迫骨折では微細に揺れてその周囲に疼痛が出る。逆に古い骨折の疼痛は,新しい骨折に比べて新たに急激に起こるものではない。

ギプスの適否の判断に,骨折が古いか新しいかは影響するかしないか?
------ 初めての患者では硬性コルセットだ。

MRIで古い骨折とわかったらどうする?
------ 何もしない。

MRIで新しい骨折とわかったら?
------ 外固定する。

村田裁判長
関連痛について。腰痛,大腿部痛。関連痛のみ持続することはあるのか?
------ ある。

大腿部痛のみでもコルセットをつけるのか?
------ 早い時期からつける。

疼痛の程度によってはコルセットをつけるあるいはつけない,という判断はないのか?
------ ある。

体動時痛がさほどでないときにはどうするか?
------ 全然痛くないのであれば何もしない。急に起こして疼痛がある場合はコルセットをする。

疼痛の程度で変えないのか?

セメント治療をしていない病院で,腰椎骨折があるとすると,MRIまでは通常の診療ならいらないか?
------ いらない。体動時痛,叩打でわかる。

7月29日あたりで新しい骨折があったと判断した理由は?
------ 看護記録に7月29日から連日腰痛の訴えが記録されている。

ただ,レントゲンの所見から言うと,乙A30,32で,第1腰椎の変形があるという判断をすべきだということですね?
------ はい。
 


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