2000年3月の記事

酒飲み医師

2000年3月17日

今日はある病院のある科の部長の先生と,そこで実習を受けた同期10人と飲み会であった。
その先生は一日中酒臭い。実習中も夕方から酒を飲み,手術前にも酒を飲み,朝緊急手術があれば終了後に酒を飲み,とにかく酒を飲む。いまどきこういう医者がいるという事実に驚いたものだった。
一般的な基準から言えば,この先生は「非常識な先生」の部類に入るのだろう。しかしマクドナルドをはじめとした「マニュアル主義」による,ヤラセ的なサービスを追及してやまない今日において,このようなバンカラ先生の存在は貴重であるし,また私にとって心休まるものである。
その先生は腕も確かで,人間的魅力に惹かれたファンの患者も多い。酒のみを真似しようというのではないが,ある意味,私の理想像でもあるのだ。

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公衆衛生学実習

2000年3月9日

大学で,公衆衛生学実習の中間発表会があった。数人ずつのグループに分かれて行った研究実習の中間発表だ。「飲酒と死亡率の関係」とか「ヴァーチャルリアリティーは不安を軽減するか」など,純医学を離れた面白いテーマが並んだ。
最も印象深かったのは「ホームレスの健康水準」の調査だ。上野でホームレスにアンケートを取ってホームレスの健康について調べたもの。調査の結果ホームレスにも貧富の差があることがわかったという。具体的には,上野公園で生活している人々の方が,上野駅周辺で生活している人々よりも食生活が豊かであり,しかも持ち家率(ダンボールハウス・テントハウス)が高いということだ。

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疲れたときのお友達は

2000年3月7日

ここのところ寝不足が続いていて,今日は余裕があるので思いきり早寝をしようと夜8時30分頃に布団に入ったら…

やってきました,疲れたときのお友達,金縛り。
私が金縛りに捕まるときは夢状態で捕まることが多い。
その金縛りに捕まっているときの夢が,ワンパターンなのである。まず,「今オレは金縛りにあっている」という認識は,必ずある。しかし金縛りをとりまく状況は明かに夢の中のものである。例えば今しがた見た夢では,昔住んでいた木造アパートらしき一室で,天井の一辺が腐食していて上から水が漏っていた。私は「何とかしなきゃいけないときに金縛りがまた来やがった!」とか言いながら必死に金縛りから脱しようと体に力を入れている。そこになぜか父親の「水なんか漏ってないぞ」という声。「そんなわけはない,あれで水が漏っていないなら,オレのどこかがおかしいんだ!」と言いながら必死に金縛りと格闘している。
そしてその必死の努力が実ったとき,金縛りの結界が緩み,そこをぬるりとゆっくりと通過した後,晴れて現実世界に復帰する。
復帰したときは,決まって体に力が入らない。だから金縛りは嫌いなんだ。

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絶妙確定申告

2000年3月7日

生まれて2度目の確定申告を済ませてきた。給与所得と雑収入を合わせること102万7000円余り。御存知の方も多いかと思うが,103万円以下であれば無税で源泉徴収分が全額返ってくるばかりでなく,被扶養者として世帯主が扶養者控除を受けられるので数万円の得を見ることになる。あとひと働きで数万円がパーになるほどの,ほとんどぎりぎりセーフの収入であったわけだ。計算をしたわけではなく偶然こうなったのだが,税務署の人には「狙ったんじゃないんですか?(原文ママ)」と言われたのであった。

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南北海道修羅場(その4)  (1987年の思い出話)

2000年3月1日

競馬に関心をもって間もない1987年,私の父の旧友が北海道の新冠で牧場を経営しているらしいという話を聞いて,訪ねてみることにした。
連絡は現地に着いてから電話帳を調べることで解決した。「○○ちゃんの息子さんかぁ!」ということで認識してもらえたので,早速訪ねた。
新冠といっても新冠駅からは程遠い,牧場にしては奥まった地にその方の家はあった。着いてみると家の中はがらんどうで,そこに旦那さんと奥さんがいらっしゃるだけだった。
「実は,今日引越しをしたんですよ。」
北海道にあこがれて移り住んだが牧場経営が芳しくなく,切りをつけて出身地に戻ることにしたということだった。
しかしそれよりも衝撃的だったのは,
 「ここら辺ではほとんどないけど,うちは牛専門の牧場だったんですよ」
という一言だった。

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