令和4年3月11日: 東日本大震災トリアージ訴訟を掲載
嘘を言わないと言ったじゃないですか!
2012年2月15日
東京地裁で今日傍聴した事件です。原告席には濃いサングラスの女性が一人・・・
本人訴訟でした・・・(汗)
眼瞼下垂手術後の不具合を訴えているようで、眼科医の私としては注目するところです。
本日の尋問は被告医師本人。まずは「良心に従って、真実を述べ、何ごとも隠さず、偽りを述べないことを誓います。」と宣誓。
美容目的前提ではない保険適用の手術。裁判前か裁判中の調停では、第三者(と思われる)の先生が、「手術前の瞼の皮膚切除予定4mmは適切、追加切除も1mmくらいで適切だった」と、手術に問題はなかったことを指摘した模様。原告は、瞼の皮膚を1cmも切られたと主張しているようだけど、これについても、第三者の医師から、「1cmも切除すると普通は閉瞼できなくなるはずであり、ちゃんと閉瞼できているので、それはなかった」と指摘されているようでした。
原告の訴えはよくわからなかったのですが、術後のひきつれ感とドライアイ、視野狭窄のことは述べられていました。
手術前に 4mm幅の切開予定線を書いて撮影した写真がカルテに入っていたようでしたが、原告の主張によれば7-8mm幅の切開予定線を書いて撮影した写真がどこかにあるはずだと。
被告医師は「写真は渡したものだけだと思う」と証言していました。
原告は「ちょっと待ってください! 嘘を言わないと言ったじゃないですか!」などと叫び、それを裁判長や被告代理人弁護士から制止されていました。
その後にも、
「終始一貫して、私を悪人のように扱った!」とか、
「悪意のカタマリで、私にこういうことをしたんだとわかった!」とか、
そんなようなことを叫んでいました。いろいろあったのですが、メモが全然追いついていません。
裁判長や被告代理人から、「ここは主張する場ではなくて、質問する場ですから、質問をしてください。」と諭されると、
「人間の心をお持ちなんですか?!」とか、
「私を悪人扱いしたのはなぜですか?!」とか、
そんなような質問をしていました。
最後には裁判長が、「尋問としては、以上で」と、サラリとおまとめになりました。
皆さんご苦労様でした。