北見赤十字病院抗精神病薬投与死亡訴訟、控訴審第一回弁論

2013年4月15日

原告敗訴となった北見赤十字病院抗精神病薬投与死亡訴訟。一審では原告側から自称「キチガイ医」こと内海聡医師と清水宗夫医師の意見書が提出され(尤も、清水医師の意見書は裁判所はあまり取り上げていなかった模様)、尋問にも内海医師が登場し、自分では信念があって語っているようでありながら、因果関係認定には有効でない証言をしていたようです。

そんな事件ですが記録を閲覧したところ、控訴審にあたって控訴人らは、新たに仲田洋美医師の意見書を提出し、そこで指摘された新たな主張(腸閉塞、肺炎を見逃し、その結果敗血症を発症した、等)を展開。被控訴人の答弁書では、そもそも時機に遅れた攻撃であり却下を求めるとしながらも、ひと通りの反論をしている状況でした(摘便で排便しており、腸閉塞とは言えない、等)。ついでに言うと、仲田医師の意見書には、「他科依頼の返書を初期研修医に書かせるのは言語道断」とか、「精神科主治医が3年3ヶ月目の後期研修医で未熟な医師」とか、表面的な意見が沢山見られました。この診療過程を見て、腸閉塞とか言い出す仲田医師の診断のほうが過誤ではないかと思ったのですが・・・

そんな事件が控訴審に入ったわけですが、係属がなんとあの加藤新太郎裁判長の民事第22部。本日その控訴審第一回弁論が開かれました。腸閉塞や肺炎などの新主張の証拠となるCTやレントゲン画像が、提訴前に控訴人側(原告側)になかったのかを裁判長が控訴人代理人の望月宣武弁護士に尋ねると、あったというのです。そこから、加藤新太郎裁判長の追求です。「なんで原審で言わなかったの?」「原審では18回も弁論準備をしている。乾いた雑巾を絞り込むほどやっている」などと突っ込み、果ては「訴訟代理人の無能を救うわけにはいかないが・・・」とまで言うのです。

ではその新主張は直ちに却下かというとそうはいかず、病院側代理人の門間晟弁護士に対しても、「医療側の戦いも気になる。死因は不明ということでしょう。死因は不明、というのは、一般にはトボケている、ってことになりますよ」「一審では、心電図を取らなかった過失があるとなった。しかし死因は不明、ここが気持ちが悪い。」と。まあねぇ、医学の素人から見れば、「原因不明」ってのは、歯がゆいかとは思うんですけど、人間なんて所詮は動物の一種であり、医療なんて未知のことだらけなわけで、原因がよくわからずに亡くなるなんてことはよくあることなんですけどね。

まあ最終的には、腸閉塞や肺炎に対して病院側がそれなりに反論していた甲斐もあってか、合議の上で新主張は却下し、結審するということになったのですが、過失はあったが原因不明の死ということからか、和解を提案するという流れになりました。精神科には疎い私ですが、心電図などを取らなかったことが過失と判断されたことにも疑問を持つ私としては、如何なものかと思うんですけどね。

普通だったらものの数分で終わる控訴審第一回弁論が、今日はなんと30分を超過。まあ加藤新太郎裁判長の法廷を一度でも傍聴したことがある人なら、その厳しさも含めて何とも思わないことですが、一緒に傍聴していた弁護士さん(加藤新太郎裁判長の訴訟指揮初傍聴)は震えあがっていたけど、医者が医療事故で患者・遺族から責められるのよりは全然大したことないと思います。よく見ていると、代理人が裁判長から尋問を受けているようにも見えますね、というかそれそのものでしたね。

(平成25年9月29日、専門用語である「イレウス」を、「腸閉塞」に置き換えました。)

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コメント

  • 先ほど愛知県の弁護団体の苦情を寄せたものですが抗議を受けました。申し訳ございませんがアップを取り消してください

    2013年4月24日 | 匿名

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